社会生活を送る上で、平穏が妨げられる一つとして「ストーカー行為」があります。
理不尽な嫌がらせや執拗なつきまとい行為は、日常生活を脅かし、深刻な恐怖心やストレスをもたらす可能性があります。
ストーカー行為とその対処法について知るためには、ストーカー行為とは何か、その特徴や規制する法律について理解を深めることが大切です。
そして万が一、ストーカー行為に遭遇した場合の具体的な対処法や、専門家への相談の重要性についても理解しておくことも重要でしょう。
ストーカー行為とは?ストーカーの特徴や心理について
私たちの日常生活の中で、時に恐怖や不安をもたらす行為が存在し、その一つとして「ストーカー行為」があります。
ここでは、そのストーカー行為の実態についてお伝えし、その特徴やどのような意味があるのかについて説明します。
ストーカーとは?
ストーカーとは、特定の個人に対して極度の好意または恨みなどの感情を抱き、その感情からくる異常なまでの執着や支配欲によって、つきまとい、待ち伏せ、押しかけ、無言電話などの行為を行う人のことを指します。
ストーカーの行為は特定の人物への感情から生じます。
この感情は、好意の感情がかなわなかったという怨念や執念からくるものであることが多いです。
また、ストーカー行為は過度の愛情表現と錯誤されがちですが、実際には、相手の意思を無視した一方的な行為であり、支配欲や依存心の表れであると考えられます。
また、異常なほどの執着心や支配欲に基づいており、自分が感じる感情を他者に強制する形で行動する特徴があります。
これらの行為は往々にしてエスカレートし、初期段階では軽微なつきまといやまちぶせが、次第に重大な嫌がらせや身体的な危害へと発展することがあります。
そして、その行為が一度始まるとなかなか止まらないという点が特徴的です。
感情の興奮状態や執着心がエスカレートしやすく、一度そのスパイラルにはまるとなかなか自己制御が難しくなります。
同一人物に対し、つきまとい等を繰り返す
同一人物に対して行われるつきまとい等が繰り返されることでストーカー行為となります。
つきまといという行為自体は一度限りのものではなく連続し、その行為はエスカレートする傾向があります。
ストーカーの主な行動は、ストーカー自身が感じる感情を充足させる目的で行われます。
具体的な行動としてはつきまとい、待ち伏せ、押しかけ、うろつき、交際の要求、無言電話、名誉を傷つける行為などがあります。
最近では、GPSによる位置情報の無承諾取得など、デジタルストーキングも珍しくありません。
異常なまでの執着心を抱いている特徴が
ストーカー行為における特徴の一つは、ストーカーが抱く異常なまでの執着心と支配欲が挙げられます。
異常なほどの執着心とは、ストーカーが特定の人物に対して過度に興味や関心を持つことを指します。
これは、ストーカーがその人物に対して情緒的に依存し、またはその人物を支配しようとする欲求から来るものであると言えます。
この執着心は、その人物への適切な関心や配慮を越えており、逆にその人物の自由や人権を侵害する行為となります。
また、支配欲とは、ストーカーがその人物の行動や意志をコントロールしようとする欲求のことを指します。
ストーカーは、自分の欲望や意志をその人物に押し付けることで、自分自身の感情を満たそうとします。
さらに、ストーカー行為はなかなか歯止めが利かず、行動がエスカレートする傾向にあります。つまり、初期段階であっても早急な対応が求められます。
ストーカー規制法をわかりやすく解説
ストーカー行為は、私たちの生活や人権を深刻に脅かすものであり、法的な規制が必要とされています。
そのために、日本では「ストーカー行為等の規制等に関する法律」、通称「ストーカー規制法」が制定されています。
この法律は、ストーカー行為の規制を通じて、被害者の人権を守り、社会的な安全を確保することを目的としています。
ストーカー規制法の規制の対象
ストーカー規制法は主に二つの行為を規制の対象としています。一つ目は、「つきまとい等又は位置情報無承諾取得等」、二つ目は「ストーカー行為」です。
「つきまとい等又は位置情報無承諾取得等」は、つきまといや待ち伏せ、押しかけといった行為や、無断でのGPSなどを用いた位置情報取得を禁止しています。
これらの行為が繰り返されることで、被害者は深い不安や恐怖を感じ、日常生活が脅かされます。
「ストーカー行為」は、特定の人物に対する異常な執着や支配欲からくる一連の行為を指し、これにはつきまといや嫌がらせ、脅迫、暴力等が含まれます。
これらの行為は被害者の人権を侵害し、身体的・精神的な安全を脅かします。
ストーカー規制法に違反すれば
ストーカー規制法に違反した者は、法律によって罰せられます。
具体的には、「ストーカー行為規制法」を行った者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられることが明記されています(第18条)。
ストーカー行為にあったときの対処法
残念ながら、誰もがストーカー行為の被害に遭う可能性があります。
それは突如として訪れ、深刻な精神的苦痛や生活への影響をもたらしますが、そういった状況に立ち向かうためには、早期の発見と適切な対処法が不可欠です。
ここでは、警察や弁護士などの専門家に相談する方法、過剰な反応を避ける心構え、外出時の注意点など、ストーカー行為にあった際の具体的な対処法について解説します。
警察や弁護士など専門家に相談する
ストーカー行為の被害に遭ったと感じた場合、まず警察や弁護士などの専門家への相談が大切です。
専門家たちはストーカー行為に対して豊富な知識と経験を持っており、適切なアドバイスやサポートを提供できます。
警察は、法律に基づく対応が可能で、特に、ストーカー行為がエスカレートしていると感じた場合や、直接的な脅威を感じる場合は、すぐに最寄りの警察署や警察官に連絡を取りましょう。
一方、弁護士は法律的な視点から助言を提供することができます。
弁護士はストーカー規制法をはじめとする関連法令を理解しており、具体的な法的手続きをアドバイスしたり、必要に応じて法廷での代理人となることも可能です。
また、弁護士は法的な手続きだけでなく、被害者サポートの観点からもアドバイスを提供します。
過剰に反応しない
ストーカー行為に遭遇した際、感情的になって過剰に反応するのは自然な反応かもしれません。
しかし、このような過剰な反応はストーカーの望む結果であり、行為を助長してしまう可能性があります。
ストーカーは自身の行動により対象者の感情を揺さぶり、それにより存在を認識してもらおうとする傾向があるからです。
したがって、可能な限り冷静に、過剰な反応を避けることが大切です。
冷静さを保つことで、自身の精神状態を安定させ、適切な対応策を考えることが可能になります。
冷静さを保つことが困難な場合には、専門家に相談したり、信頼できる友人や家族に助けを求めることも大切です。
一人での外出を避ける
ストーカー行為に対する予防策の一つとして、一人での外出を避けるようにしましょう。
ストーカーにとっては、対象者が孤立している状況を好み、そのような時に攻撃や接触を試みる傾向があるため、直接的な被害に遭いやすくなるからです。
したがって、可能な限り、家族や友人、職場の同僚など、信頼できる人々と一緒に移動することを心掛けてください。
また、公共の場所や人々の目が行き届く場所を通ることで、ストーカーからの攻撃の可能性を低減することができます。
さらに、どんな状況でもすぐに警察や信頼できる人々に連絡が取れるよう、スマートフォンや緊急連絡用のデバイスを常に携帯することも重要です。
静岡県でストーカー行為のご相談なら小林愛子探偵調査室へ
ストーカー行為に悩まされている場合、探偵事務所に相談するという選択肢も存在します。
探偵事務所はプロの探偵が所属しており、彼らはストーカー行為に対する具体的な対策や調査方法に長けています。
探偵は状況の監視や証拠の収集において豊富な経験を持っており、法律の範囲内で行動し、被害者のプライバシーを尊重しながらも、ストーカーの行動パターンや身元を調査することができます。
また、被害者自身が直接ストーカーと対峙するリスクを減らすことができます。
これはストーカー行為による精神的な負担を軽減するだけでなく、ストーカーとの不必要な接触を避けることができ、安全を確保する上で重要です。
さらに、証拠の収集に特化しています。
これは法的な手続きにおいて非常に重要で、ストーカー行為が行われた証拠を提供することで、警察がより迅速に対応したり、法廷での裁判において有利になることもあります。
ただし、探偵事務所を選ぶ際は慎重になることが重要です。経験と専門性、信頼性を持つ探偵事務所を選ぶことで、より適切なサポートを受けることができます。
小林愛子探偵調査室は、探偵事務所として静岡で36年間、皆様の心に寄り添いながら、問題の解決に取り組んで参りました。
※「ストーカー行為規制法」行為者に警告を与えたり悪質な場合は逮捕する事で被害を受けている方を守る法律です。
色々なケースがあると思いますが、これ等の証拠を持って警察に相談に行きましょう。
必ず対応をしてくれるはずです。
調査に関する不安やご質問がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
桶川ストーカー殺人事件
埼玉県上尾市の女子大生が(当時21歳)元交際相手(当時27歳)を中心とする犯人グループからの嫌がらせ行為を受け続けた末、1999年10月26日埼玉県桶川市高崎線桶川駅前で殺害された事件。